ONE for GIRL,GIRL for ONE

同性愛者(♀)が独特の視点で恋愛とモテる方法について考察します。

自分でかけた自分への呪いから逃げる方法、或いはカモメが女になろうとした話

seagull flying now / 飛び立つカモメ
seagull flying now / 飛び立つカモメ / motoshi ohmori

 

こんにちは、ホニホニです。

昔、何かの番組で芸能人が何気なく言っていた言葉に、今も助けられています。

変わらない自分ってありそうだけど、少なくとも恋愛においては相手との相性が全てなんです。
初めて女性と付き合った時は「自分ってこんなにキレやすいヤバい奴なんだ」って思ってたけど、別の女性と付き合い始めたら嘘みたいに穏やかな自分になってびっくりした。どれが本当の自分というわけじゃなくて、ただの化学反応なんだよね。

 

人って失敗するとなぜか続けてよくないことが起きてしまったりして
そうするとなぜか「自分はこういう星回りのもとに生まれてきたんだ」とか
「自分は一生変われない」んだと運命づけてしまいたくなります。

私もそういう一人なのですが、上の言葉に出会ってから、実際にその通りだなと実感することがあったので、今はなるべく自分で作った運命のオリに嵌りこまないように気を付けるようになりました。

「だめんず・うぉ~か~」が教えてくれる皮肉な現実

恋愛は相性の化学反応に過ぎない。
私がモテ参考書として愛読している倉田真由美さんの「だめんず・うぉ~か~」にもそんな例が山ほど書かれています。

だめんず・うぉ?か?(1) (SPA!コミックス)

だめんず・うぉ?か?(1) (SPA!コミックス)

 

 「だめんず・うぉ~か~」はだめんず=ダメ男と恋愛した女たちの体験談を作者のインタビュー形式で紹介するルポ漫画です。
「だめんず・うぉ~か~」にはゆうに100件以上のダメ男症例が細かく記されています。DV男、詐欺まがいの男、極端な不潔男、虚言癖、ギャンブル狂い、エトセトラ。ダメ男に縁のない人が読むと「こんなやつ本当にいるの!?」と疑いたくなってしまうようなヒドイ男のオンパレードです。

しかし、ここが面白いのですが、運良くだめんずと手を切ることができた女性たちの多くは複雑な思いを味わっています。別れただめんずのその後を追うと、びっくりするくらい真っ当な人間になっているのです。さんざん貢がせた上に傍若無人な振る舞いをしていた彼が、新しい彼女の尻に敷かれていたりします。

元カノの皆さんは「じゃあなに、あいつをだめんずにさせていたのは私だったの?」と思います。それは半分正解で半分間違いです。
確かに男をダメにさせやすい振る舞いを知らずにしているかもしれません。そこを意識して変えればダメ男に振り回される確率は確かに減ります。

しかし、ダメ男にさせやすい女性の振る舞いの多くは、甘さこそあれ、けして悪い行いをしているわけではありません。「だめんず・うぉ~か~」の作中でも、聞き手である倉田さんがうなずきながら「私はあんたみたいな人、好きだよ」と共感する場面がよく出てきます。
ダメ男にする女がダメなわけではない。自他ともにまずはこのことをはっきりさせておきましょう。


大学時代のDV彼氏が今はよきパパに

これは完全に余談なのですが、学生時代のことを思い出したので、漫画作品だけでなく自分の目で見た実例をひとつあげておきます。

大学の時に同じサークルだったA男という男の友人がいます。
A男は同じくサークルの友達のB子と付き合っていました。
A男は高校時代ボクシングをやっていて、さらに少年院に入ったこともありました。
そして生来の気性の激しさと青春の勢いで、B子によく暴力をふるっていました。

B子と私は仲が良かったので、B子によく助けを求められました。
サークル活動中に二人がいなくなったと思ったらどこかから「ホニホニー!」という叫び声が。慌てて二人を探すものの、見つけた時はもう事の済んだあとで、A男から「どうしたのホニホニ?何もないよ」ととぼけられます。こんなことが日常茶飯事でした。

B子が未だにダミ声なのはA男に首を強く絞められた後遺症です。
B子の下宿先を通りかかったら二階の窓からB子が裸同然の格好で逃げようとしている所に出くわしたこともありました。

暴力をふるう男は最低です。
でも私はB子の味方でありつつも、A男のことを嫌いになれませんでした。
彼の背負っている業の深さに共感している部分もあったし、大事な仲間だったので。私だけでなく他の友達もそうだったと思います。

その後B子はサークルを辞め、完全にA男と私たちと縁を切りました。
A男はB子と別れてからも何人かと付き合いましたが、大体B子と同じような結果になります。私はA男のそういう精神的に弱い部分をB子の時に涙が出るほど対峙させられたので、二度と治らない病気だと思っていました。

ところが卒業して10年ほど経った頃、大学仲間で飲んでいたら耳を疑うような噂が飛び込んできました。
「A男、Cちゃんと結婚するんだって!」
Cちゃんとは、大学のサークル仲間で、一番かわいい女の子でした。
アイドル的存在だったので当時のA男とB子のすったもんだには直接関係していませんでしたが、A男の暴力癖は周知の事実だったのでCちゃんがそのことを知らないはずはありません。
加えてCちゃんは恋に溺れるというタイプではなく、非常に冷静な考え方を持つ人でした。なのになぜ……?人生の伴侶に選ぶには危険すぎる男A男をなぜあのCちゃんが選んだのか、不思議でしかたありませんでした。正直その場にいた全員が泥沼の離婚劇を想像していたと思います。

ところが大方の予想に反して、A男とCちゃんは上手くいっています。
周りが「A男の暴力大丈夫かよ~」と冗談半分で聞いたりするのですが、二人の答えは揃って「むしろCちゃんの方が殴ってくる」です。そう笑う二人の空気には、DV家庭に共通して漂う悲壮感が全くないので、A男は本当にDV男から足を洗ったのでしょう。
今は女の子が生まれて、二人とも幸せそうです。
正直、あの頃の苦労を返してくれ!と言いたくなるような平穏ぶりを見ながらも思い出したのは、昔、先輩がA男についてぽろっとこぼした言葉でした。
「あいつは見境なく暴力をふるってるように見えて、暴力を見せてもいい奴とそうじゃない奴を本能的に選んでるんだよな」
つまりA男は、今まで自分の汚い所=暴力癖を見せられる相手を恋人にしてきましたが、結婚相手には暴力を見せられない相手=Cちゃんを選んだのでした。
バカな所は変わりませんが、家庭においてはA男は別人のように変わりました。

 

止まらないレールの軌道をちょっとだけ蹴飛ばしてみる

恋愛の悪循環が止まらない人はどうすればいいのか?
結婚におけるA男の判断には大きなヒントがあります。
それは、自分を無理に変えるのではなく、付き合う相手をちょっとだけ変えてみる、という視点のずらしです。

どんなに大人になっても、ふとしたきっかけでいつまで経っても変わらない汚い自分の片鱗を見つけてゾッとすることがあります。
そんな時は、自分は一生変わらないと絶望してしまいがちです。

確かに自分を変えるのは大変です。
でもそもそも自分って何でしょう?
「カモメはカモメ、孔雀や鳩や、ましてや女になどなれない」という研ナオコの歌がありますが、別にカモメが無理に人間になろうとしなくていいです!
孔雀は綺麗ですがそのために乱獲されて羽根をもぎとられ、宝塚の衣装になって終わりです。鳩は公的には平和のシンボルと言われていますが、そこらの公園へ行ったらバッチイと忌み嫌われている存在です。
カモメはカモメのまんまで一番やさしい扱いをしてもらえる場へ飛んでいくのが大事なのではないでしょうか。そうすれば女にはなれなくても、女と同じくらいの喜びや幸せを感じることができます。

少しだけ私の話を。私もA男のことは言えません。ひどいことばかりしてきました。
でも、ぼろぼろになった時、たまたま手をさしのべてくれた女の子と付き合って、私の恋愛はびっくりするほど変わりました。恋愛ってこんなに優しいものだったのか……と。
思えばその子は、初めて自分から言い寄ったのではない子でした。自分が好きになったのではなく、向こうが私のことを好きになってくれた。
はじめは「好みじゃない子と付き合っても長続きしないのでは」と不安だったのですが、予想と反してどんどん好きになっていきました。目先を変えるだけでこんなにも恋愛観が変わるなんて不思議な思いです。


私の行動は偶然の産物でしたが、意識的に目先を変えてみるのは有効です。
止まらない恋のレールの軌道をちょっとだけ蹴とばして変えてみる。
小さなことでも構いません。よかったらお試しください。